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デューデリジェンスの意味

デューデリジェンスの結果、株主に反社会的勢力がいた、売り上げが粉飾だった、経営者が信用ならないやつだった(過去、借金の踏み倒しがあった)というような場合は問題外として、ビジネスモデルがしっかりして将来性があることが前提となりますが、多少の問題点であれば、投資家と解決する方法を模索していくこともできるでしょう。

 

株式で投資を受けるということは、お金を預かる人は注意義務を払って業務を遂行する必要があるということです。投資家にお金下さい、お金もらった、ラッキーというものではありません。投資家はあなたにとっての大型ATMではないわけです。また、ベンチャー・キャピタルは、投資家から資金を預かって投資をしており、投資家の資金を預かる者としての正当な注意義務を払う必要があります。デューデリジェンスの意味は、当然行われるべき行為ということであり、これは投資にとって当たり前のプロセスなのです。

 

これを避けて通りたい場合には、デューデリジェンスをしなくてもいいという甘々な投資家を見つけるしかありません。会社は自分で作ったのだから全て俺のもの、俺の好きなようにやる、は金融機関からお金を借りた、あるいは第三者から出資してもらったときにはもはや通用しない理屈です。もっと厳しい言い方をすれば、従業員を雇った、取引先と何らかの取引をしたら、もはや彼らは会社の債権者でもあります。何かサービスを会社として受領したらあなたは会社の代表としてお金を支払う義務を負います。ここまできて、稼いだお金は自分で好きなように使うは通用しないのです。すべての義務を果たした残りをあなたが自由にできるだけです。そして仮に、将来的に会社の経営が傾いたときに、過去に遡及して、自由に使えたはずのお金を戻さなければならないこともあるのです。私は多くの社長に言います。役員報酬は実は単なる預り金でしかないですよと。

 

少し投資と話がずれたので戻しましょう。代表取締役や役員は、株主に対して責任を負う必要があります。他人の資金を預かるという自覚が必要であって、善管注意義務を負うのです。このデューデリジェンスをきちんと行うと、数十ページから場合によっては百ページ以上の大作が専門家集団から出てきます。デューデリジェンスの仕事は個人的には面白いのですが、締め切りがあると徹夜、土日祝日返上も当たり前の状態になることが多いです。こちらとしては少し休みたいところですが、依頼者が急いでいるのであれば已むをえません。

 

そして帳簿や資料が整備されている会社は好印象が持たれます。しかし事務がしっかりしていてもビジネスモデルや、役員がさえていなければ、投資を受けることはできません。結局はビジネスモデルや受ける人(社長や役員)次第です。このデューデリジェンスでよほどの問題点が出てこなければ、投資には前進したといえます。ただ、ここでダメ出しを食らう例も少なくありませんし、大いに買いたたかれる(出資金額が小さくなる)こともあります。デューデリジェンスも簡易なもので済ませればそうではありませんが、専門家の貴重な時間をかけるため、決して安い買い物ではありません。そしてこれをクリアすれば投資契約と投資実行は目の前です。

 

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