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相手の長所こそ打ち砕いた者が完全な勝者になれる

スポーツの世界では、相手の弱点を徹底的に突きます。勝つためには確かに効率的です。そして弱者であれば、強者に弱点があったら、そこを一点突破する以外に活路を見出すことはできません。勝つためにはこれがやむを得ない。全ては勝つことが大切。傍から見るとそんな姿勢には嫌気がさすときもあります。でも彼らは勝つことを要求され、必死ですから仕方がないのですが、やはりお互いの長所と長所がぶつかり合って、その結果どちらかが上回ったときは、本当の感動を覚えます。相手の弱点を突いて勝ったからと言って、正直感動はしません。きれいごとと言ってしまえばそれまでですが、スポーツは勝負事という以上に、ショービジネスということを忘れてしまってはいけません。勝つことも大事ですが、それ以上に人に感動を与える方がもっと大事です。

おそらく相手の弱点を突かずに、自分の持てる力を全力で投じたからこそ、プロ野球の世界で長嶋さんや王さんが支持され、今でも愛され続けているのではないかと思います。いわゆる本当の勝者です。

相手の弱点を突いて勝っても、正直、一流にはなれません。ただ勝ったというだけです。相手の長所を徹底的に上回れば、さらにハイレベルになっていきます。やはりレベルの高い勝負というものは見ている者を惹きつけます。また、何よりも心理的に一番打撃を加えます。

野球のピッチャーが、自分の決め球を打たれると、自信を失い、投げる球がなくなり、配球のパターンが崩れて、実力を発揮できなくなります。正直どうしたら抑えられるのか、わからなくなるのです。これほど、相手を屈服させられることはないでしょう。仮に弱点を突かれたら、その弱点を克服すればいいだけの話で、もっとすごい選手になります。

今思えば、大リーガーのイチローさんも、オリックス時代のヤクルトとの日本シリーズで、ノムさんと古田さんの徹底的な弱点攻撃でまるで打たせてもらえなくて、それを克服した結果、このような偉大な野球選手として一皮むけることができたのでしょう。今思えば、ノムさんがイチロー選手の影のコーチだったのかもしれません。

相手の弱点を突くだけでは、本当の強者にはなれません。強い者の強いところを打ち砕いたもののみが、本当の勝者を名乗れるのです。相手の長所を上回るためには、スキルを磨くしかありません。160キロ超の剛速球を打ち返すためにはスイングスピードを上げること。思えばホームランバッターを見逃し三振を食らわせるよりも、重い球に押し返されて飛距離が伸びなかったとか、スイングスピードを上回り、空振り三振に終わったときの方が、見ていてすかっとしませんか。変化球でタイミングずらしてズッコケさせた時以上に。もちろん後者の方法も勝負事ではありますから、否定しませんけれどもね。

いずれにしても、相手の長所を上回った者が本当の勝者になれる。これを肝に銘じましょう。この考え方はビジネスでも通用します。

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