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セブンイレブンの優れた仕組みとは

コンビニエンスストアの中で、セブン-イレブン・ジャパン(以下、セブンイレブン)は利益率、一店舗当たりの売上高等が競合他社と比較すると大幅に高くなっています。なぜセブンイレブンはこれほど成功しているのかを考えてみましょう。

立地、品質の良さ、店舗面積を見ると、さほどその他のコンビニとは大差がありません。しかし違いがあり、それは「ついで買い」の多さなのだそうです。コンビニは通常、歩いて数分位のところに位置しています。それで何かが欲しいときに買いに行くのは目的買いです。普通はここで終わってしまいます。

しかしセブンイレブンでは、店に入るまでには購入しようと思っていなかったものが、転倒で目に入ったときに、目的外でやってきた人がつい手を伸ばすように、潜在意識の中で欲しかったと思っていたものを目に入れて買っていくということがよく起きるような作りをしているのだそうです。競合との差は、ついで買いを起こさせるテクニックの差だというのです。

ついで買いを促すために行っているのが仮説検証アプローチというモノです。例えば新興住宅街の駅前コンビニに、夜8時ごろサラリーマンが大勢帰宅途中に立ち寄るとします。その時間帯に来る人は会社帰りの人だが、どんなものを買っていくのか、つい欲しくなるものを目に付く棚に置いておこうと考えます。これが出勤前の午前8時であれば、また別の商品が欲しいと思うはずです。さらに昼の12時でも異なったニーズの人が来るはずです。近くで働く人が昼食を買いに来るというパターンでしょうが。しかも雨が降っているとき、温度の高いとき、湿度が高いとき、あるいは近くの学校で運動会があるとき、色々なシチュエーションが起こります。

時間帯、天気、イベント等でどのような人が来て、どのようなモノが欲しいはずで、それを目立つ棚に置いておけば購入してくだろうと仮説を立て、直営店において実験をし、本当に仮説通りに売れるかどうかを検証するのです。POSシステムがありますから、すぐに仮説の検証ができます。そしてこれで行けると思ったら、全店舗に展開してきます。

仮説検証だけならば他のコンビニでも真似ができるかもしれませんが、個々の店舗で事情も異なり、全国一律のマニュアルでは対応できません。それこそその場で臨機応変に判断して商品を棚に置くという非常に高度な現場での判断が求められます。

ついで買いについては、フランチャイジーの能力を上げるところまで考えていかなければならないのです。そこでフランチャイジーの指導員を徹底的に鍛え上げます。そのため、頻繁に、全国で展開している指導員を東京の本社に集めて終日の会議を行い、徹底的に指導しているそうです。1,000人にも及ぶ指導員を頻繁に一か所に集めて指導するのは大変なことです。しかしそれで育てられた質の高い指導員の能力とセットになって初めて仮説検証アプローチが実行力を持ってくるのです。

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