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ウィン・ウィンの約束事が組織に与えるものとは

ウィン・ウィンの約束事を作る際に、履行したことによって発生する組織的なメリットを明確にするだけでなく、履行の仕方が誤ったり、あるいは完全に履行しないこと、例えば、他人との協力を拒絶したり、望む結果に対する責任を取らなかったり、部下を育成しなかった場合等、デメリットについても明確にする必要があります。この約束事には、人を開放する力を持っています。この約束事は、当事者同士の誠実さや信頼関係がなければ維持できません。

 

組織においては、ウィン・ウィンを支えるシステムがなければ、存続しないことになります。また、ウィン・ウィンをメインに置きながらも、ウィン・ルーズの報酬が与えられていると、せっかくのウィン・ウィンが台無しになります。出世競争で人を蹴落としてしまうようなインセンティブがそこにあったら意味がないのです。

 

競争が必要なときも確かにあります。しかし社内の協力は市場内の競争と同じくらいに大切なものです。競争という環境の中に人をおけば、ウィン・ウィンのメンタリティを支えることはできません。そして、社内システムも同時に変えていなかければなりません。会社全体の予算、それに基づいた報酬、研修、コミュニケーション等が最終的に組織のパフォーマンスを最大化する方向に向いていなければならないのです。ある人の犠牲の下で他の人の利益が達成することはいけません。会社の売上や資金という分配のパイを増やしていく中で全員がハッピーになる方向性を予算や報酬の段階で作っていきましょう。

 

世の中の多くの問題は、人にあるのではなく、システムにあります。たとえ良い人でも悪いシステムの中にいれば、悪い結果が出ます。人はウィン・ウィンを考えるにつれて、それを支えるシステムを作ることができるようになります。不必要な競争を必要な協力に変換させることができれば、効果が大きく向上します。

 

企業においては、経営者がシステムのベクトル合わせを行うことで、生産性の高いチームを形成し、客観的な業績や生産性の基準と競争させることができます。教育では、生徒と一緒に設定する基準に沿って個人の成績を評価し、生徒たちがお互いに助け合い、教え合い、より高い目標を達成するように仕向けることができるでしょう。

 

ウィン・ウィンにおいては、明確な指針の範囲内で、与えられた資源を活用し、具体的な結果を出す責任が本人に与えられます。それは結果を出し、その成果を評価する責任が与えられ、履行や不履行の結果を明確にしているからです。ウィン・ウィンのシステムはウィン・ウィンの約束事を支えて、それを支える環境を作り出します。

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