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開かれたコミュニケーションが生じさせるものとは

学生時代のゼミで、ある学生が発言したら、それをきっかけに、ゼミ内の相乗効果的で創造的な話し合いのできる土壌ができあがります。他の学生も、最初の学生の話につられて、自分の体験や、考え方、人生に対する不安を次々と打ち明け始めます。ゼミ全体で信頼感や安心感が高まり、開かれたコミュニケーションが生まれるのです。そこから自発的に生まれる創造性の高さは、参加者全員が魅了されるものです。落としどころはある場合もあるのですが、事前に考えていた進め方や当初の落としどころをすっ飛ばして、全く新しい可能性を感じさせるものとなります。そこにはしっかりした安定感があって、中身が充実していて、当初の計画を超えるものとなります。ある人の経験をみんなで分かち合いたいという気持ちが強くわいてきます。この経験を通して、ゼミの中に、独特で一体感溢れる相乗効果的な組織文化が誕生します。そしてその文化は学期末で終わることなく、何年も、そのメンバーが集まると、時間を戻しても共有しようとする素晴らしい時間なのです。

 

こうした相乗効果を支える信頼関係が、短い期間でできるというのが興味深いのですが、そこに参加していた学生たちが、それぞれ成熟したからでありましょう。しかも彼らにとって時期を得たものであったのです。学生たちにとっては、新しいものを作る方が、古いテーマを読んで語るよりも有意義だったのです。

 

しかし全ての人が以上のゼミのように有意義な体験ができるとは限りません。相乗効果が生まれると思ったら、かえって渾沌した状態に陥ってしまうということはよくあります。こういう失敗の体験をしてしまうと、その時の記憶に縛られて、こういった手段内で発言することがためらわれます。最初からうまくいかないだろうと考えて臨むと、相乗効果を出す可能性を台無しにしてしまいます。

 

有意義なコミュニケーションにするためには、誰かが、そこで勇気を必要とする場面があります。誠心誠意、自分の気持ちを表現して、自分の中の状態を正直に見つめて、その組織の状況を口にする必要があったからです。すると、その瞬間から、相手も誠心誠意に打ち明けて、正直に話をするようになって、相乗効果的なコミュニケーションのプロセスが始まるのです。そこから、ますます創造的なモノに発展し、最後は誰も予期しないくらいの新しい理解や、結論、計画に至ります。

 

最も個人的なことは、最も一般的なことなのです。あなたが誠意を示して、自分の本当の姿、自分の個人的な経験や自信のなさを表に出せば、それを聞いている相手は、あなたの話を自分の体験に重ねて、そこから自分自身を表現する安心感が生まれます。あなたの正直な気持ちの表現が、相手に自分をさらけ出して発言する勇気を与えるのです。そうしてこれらの行為が真の感情移入を起こされ、新しい理解と知識をもたらし、コミュニケーションの過程を維持させる興奮と冒険の気持ちを生み出すのです。

 

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