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攻撃は最大の防御とは本当か、それで成功できるのか

攻撃は最大の防御ということわざがあります。字義どおりに解釈すると、野球で言えば、取られる以上に点数を取れ、サッカーの場合は常に攻め続けろ、そうすれば相手からは攻められない、ということになると思われます。

現実的に考えてみましょうか。野球で攻撃力を重視すると、守備がザルになったり、そもそも打撃は水物という言葉さえあり、いざというときにもろさを持っています。確率的な話をすれば、打力は不安定ですが、ピッチングを含めたディフェンスの方が一定の結果を出しやすいと思われます。ピッチングはともかく、守備にはあまりスランプということがなさそうです。

次にサッカーの場合、常に攻撃していたら疲れますね。それに相手の陣地に自軍の選手が奥深く入ったときに、ロングフィードされて、守備の裏をかかれて失点するという例もあります。いわゆる堅守速攻型の餌食になりやすい。サッカーは中々美しく勝つのが難しいスポーツでもあります。

サッカーでは良くポゼッションと言われます。必ず試合の中継でボールの保持率が明らかにされます。あとはシュート数とか、コーナーキックの数等のデータも出てきます。確率的にはボール保持率が高く、シュート数が多い方が俄然有利に働きますが、シュート数が少なくても、当然ポゼッションが少なくても、勝つときはあります。むしろ決定力の方が重要です。

野球になると、ヒット数が少なくても、得点圏で打つなり、犠打で点数を取って勝つこともあります。ヒット数が多いほど勝てるとも言い切れません。この点から考えると、必ずしも攻撃が最大の防御とは言えなさそうな気がします。

柔道で考えれば、どちらかというと相手が攻めてきたときが最大のチャンスでもあります。相手が攻めてきたということは、そのときは相手のバランスが崩れたときです。その一瞬のスキをついて、技を仕掛けることで得点を奪いに行くことができます。守りっぱなしだと教育的指導でペナルティになりますが、守り続けられると攻め切れないのが柔道です。ですから、相手に攻撃させるというのも、最大の攻撃チャンスと言えます。それはサッカーの場合でも同じことです。

また、常に攻撃することで優位な立場を作ってしまうと、いざ相手から攻められた時にパニックになってしまいます。ですから攻撃させて、自分に耐性を作ることも大切です。

そのため、攻撃は最大の防御という考え方は、常に自分の方に主導権をもって、相手に握らせないようにしろと理解しておいた方がいいと思われます。ビジネスの立場で考えれば、交渉の際に、自分が主導権を持つ、相手に選択権を持たせない。相手よりも強い立場を作っておく。また、相手に話させれば相手の弱みを見つけることができ、その弱みを突くことで相手を従わせることができます。そのためにもまずは聞き上手になることが大切なんですね。相手に話させることは、即ち、相手に攻撃させるということです。

最後に相撲の話をすると、強者はまず相手の攻撃を受け止めてから料理しますね。それが勝者のメンタリティというものです。

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