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支店の税務

駐在員事務所で事前調査を終え、実際に進出が決まった場合に、子会社を設置するのではなく、支店を設置する場合もあります。注意が必要なことは、中国、インド、ベトナム等では支店の設置が認められない国もあります。支店は日本本社の一部であって、子会社のように法人ではありませんので、経理処理が煩雑になることもあります。

 

支店については、駐在員事務所と異なり、進出先国で現地の法人税が課されます。当然のことながら、現地の税務アドバイザー(現地国の会計士あるいは税理士等)は不可欠になるでしょう。

 

通常、支店から本店への送金は源泉税が課されないのが原則ですが、タイやフィリピンについては、支店からの送金に支店利益税(Branch Profits Tax)が課されます。ちなみにタイでは送金額のうち10%を源泉徴収します。

 

申告作業において、海外支店の勘定は、本社の諸勘定に合算することになります。この場合にはイ、取引ごとに日本本社と同じ換算を行うのが原則です。但し、煩雑になるので、換算の特例も認められており、事業年度終了時の為替レートによる円換算額とすることができます(法基通13の2-1-8)。

 

また、継続適用を行えば、収益及び費用の換算について、取引日の属する月もしくは半期または当該事業年度の一定期間内における為替レートの平均額も用いることができます。

 

海外支店では駐在員事務所と異なり、進出先国で現地の法人税が課され、海外支店の利益に対しては日本の法人税も課されることで二重課税が発生します。

 

例をあげましょう。

会社の税引前利益1,000=日本本店の税引前利益600+海外支店の税引前利益400。

日本の税率35%、海外の税率25%とします。

 

外国法人税100(課税所得400×25%)。海外で課税されます。

日本法人税:350(課税所得1,000×35%)。

二重課税を解消するために、外国法人課税100を税額控除する。

全社利益1,000に対して、合計税額350(=海外100+日本250)となります。

 

海外支店で納付した外国法人税が外国税額控除が取れれば二重課税を排除することができますが、全体で挙げた利益に対して、日本の税率で課税されます。

 

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