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移転価格税制の計算方法の概要

独立企業間価格の算定方法は次の通りです。

  • 独立価格基準法(Comparable Uncontrolled Price Method)

特殊の関係にない売り手と買い手が、国外関連取引に係る同種の資産を、当該国外関連取引と取引段階、取引数量その他が同様の状況下で売買した取引の対価の額に相当する金額で当該国外関連取引の対価の額とする方法

⇒比較対象取引を見つけることが困難な場合が多い。

 

  • 再販売価格基準法(Resale Price Method)

国外関連取引に係る資産の買い手が特殊な関係のない者に対して、当該資産を販売した対価の額から通常の利潤の額を控除して計算した金額で当該国外関連取引の対価の額とする方法

⇒独立価格基準法よりは、比較対象取引の資産を同種又は類似としているので見つける条件が緩和されているとは言っても、当該資産のみの売上総利益を外部データから入手するのは簡単ではない。

 

  • 原価基準法(Cost Plus Method)

国外関連取引に係る資産の売り手の購入、製造その他の行為による取得の原価の額に通常の利潤の額を加算して計算した金額をもって当該国外関連取引の対価の額とする方法。

⇒当該資産の原価率を外部から入手するのは容易ではない。

 

  • 利益分割法(Profit Split Method)

対象となる国外関連取引について、日本の親会社と国外関連者の営業利益の合計額を計算し、それを両者の利益獲得への貢献度等に基づいて配分し、それをもとに独立企業間価格を算定する方法。利益分割法には、その利益の配分法より3つの方法があります。

  • 比較利益分割法

国外関連取引と類似の状況のもとで行われた非関連者間取引に係る非関連者間の分割対象利益に相当する利益の配分割合を用いて、当該国外関連取引に係る分割対象利益を法人及び国外関連者に配分することにより独立企業間価格を算定する方法。

⇒第三者間における所得の配分割合の情報入手の困難性等から、一部の例外的な場合を除き、適用が難しい場合が多い。

  • 寄与度利益分割法

国外関連取引に係る所得の発生に寄与した程度を示すと推測される要因に応じて、法人及び国外関連者に合算利益を配分する方法

  • 残余利益配分法

・独自の機能を有しない非関連者間取引において通常得られる基本的利益の金額を法人及びその国外関連者それぞれに配分

・全体の利益のうち、配分金額の残額である残余利益をその発生に寄与した程度を示すと推測される要因に応じて、法人及びその関連者に配分

・各関連者が稼得する利益は通常得られる基本的利益と無形資産等に対応する残余利益の合計となり、これをもとに独立企業間価格を算定する。

 

⇒上記(b)(c)の計算は、自社グループ内のデータのみで独立企業間価格を算定できるものの、寄与度を示す設定には恣意性の介入が考えられるため、文書化等でその根拠が十分に裏付けられていない場合、税務調査で問題視される可能性が高い。

 

  • 取引単位営業利益法(Transactional Net Margin Method)

取引単位ごとに懸賞の対象とする会社と類似の事業活動を行う会社の営業利益率と比較することで独立企業間価格を算定する方法

⇒比較対象の抽出が比較的に容易である。重要な無形資産を有していないような単純な場合には適している。

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