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為替予約

海外進出で外貨建取引が増加した場合、為替予約を行う場合があります。この場合、ヘッジ会計を適用する場合、税務上の取り扱いが変わります。

 

  • ヘッジ会計を適用しない場合

銀行などから時価評価資料を取り寄せ、為替予約を時価評価し、その評価差額を損金又は益金の額に算入しなければなりません(法人税法第66条の5第1項)

 

  • ヘッジ会計を適用する場合

一般的には振当処理によることが多いと思われます。

これは、法人が為替予約をした場合、外貨建資産及び負債の円換算額を確定させ、当該為替予約などの締結日において、その旨を帳簿書類に記載したときに、当該外貨建て資産及び負債の円換算額を、その確定させた円換算額とする処理です(法人税法第61条の8第2項)。

 

為替予約のタイミングで税務上の取り扱いは次のようになります。

  • 外貨建て取引前に為替予約等を締結
為替予約差額 処理
外貨建取引を行った日の為替レートと予約レートとの差額 外貨建て取引を行った日から決済日までの日数で配分

 

  • 外貨建て取引後に為替予約等を締結
為替予約差額 処理
(直々差額)

外貨建取引を行った日の為替レートと為替予約等を行った日の為替レートとの差額

為替予約等を行った日の属する事業年度の損金又は益金
(直先差額)

為替予約等を行った日の為替レートと予約レートの差額

為替予約等を行った日から決済日までの日数で配分

 

  • 繰延ヘッジ処理

繰延ヘッジ処理とは、ヘッジ目的でデリバティブ取引を行った場合、そのヘッジが有効であるとき、当該デリバティブ取引等に係る利益または損失の額を当該事業年度の所得の金額の計算上、益金又は損金の額に算入せずに、将来の一定時点まで繰り延べる処理のことです(法人税法第61条の6及び法令121の5)。

実務上は予定取引に為替予約に対して繰延ヘッジ処理を行うことが多いと思われます。つまり予定取引は、まだ外貨建資産及び負債が発生していないものであり、振り当て処理を行う対象がないことになります。

なお、繰延ヘッジ処理の適用の場合、帳簿記載要件があり、ヘッジの有効性を確認しなければならない点に注意が必要です。

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