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外国関係会社の概要と実質支配関係

合算課税の対象は、居住者・内国法人等が直接または間接に50%超の持ち分を有する外国法人を「外国関係会社」と定義し、50%超の連鎖関係があれば支配関係が連続していると判定されます。また、資本関係がなくても、居住者や内国法人がその外国法人の残余財産の概ね全部について分配を請求することができる等、会社財産に対する支配関係(実質支配関係)がある場合には、その外国法人を外国関係会社とすることとされます。

加えて、本税制の適用を受ける内国法人は外国関係会社の持ち分割合等の10%以上を直接及び間接に有することになる他、外国関係会社との間に実質支配関係のある内国法人も納税義務者になることに変更されました。

 

上記の実質支配関係をより細かく見ますと、これは、居住者又は内国法人(「居住者等」)と外国法人との間に次にあげるあるいは類似する事実がある場合の、その居住者等とその外国法人との関係とされています。

  • 居住者等が外国法人の残余財産の概ね全部について分配請求権を有すること
  • 居住者等が外国法人の財産の処分の方針を概ね全部決定できる契約や取り決めがあること

 

実質支配関係の中でも居住者等が組成したファンドについて、居住者等がそのファンドの財産の処分に関する方針の概ね全部を決定できる可能性があるとすると、不都合があります。そこで、「その外国法人の行う事業から生ずる利益の概ね全部が剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配その他の経済的な利益の給付としてその居住者等(その居住者等と特殊の関係のある者を含む)以外の者に対して金銭その他の資産により交付されることとなっている場合」には、実質支配関係があることから除外されるとしています。ここで特殊な関係とは次のような場合です。

 

①一方の者と他方の者の間にその他方の者が次に掲げるものに該当する関係がある場合におけるその関係 (a) その一方の者の親族
(b) その一方の者と婚姻の届け出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者
(c) その一方の使用人または雇い主
(d) (a)から(c)までに掲げる者以外の者でその一方の者から受ける金銭その他の資産によって生計を維持している者
(e) (b)から(d)に掲げる者と生計を一にするこれらの者の親族
②一方の者と他方の者との間にその他方の者が次に掲げる法人に該当する関係がある場合におけるその関係(③及び④に掲げる関係に該当するものを除く) (a) その一方の者(その一方の者と①の関係のある者を含む。②においても同じ)が他の法人を支配している場合における当該他の法人
(b) その一方の者及びその一方の者と②(a)に掲げる特殊の関係のある法人が他の法人を支配している場合における当該他の法人
(c) その一方の者及びその一方の者と②(a)及び②(b)に掲げる特殊の関係のある法人が他の法人を支配している場合における当該他の法人
②    二の法人のいずれか一方の法人が他方の発行済株式等の50%超又は金額の株式等を直接または間接に有する関係
③    二の法人が同一の者(その者が個人である場合には、その個人及びこれと法人税法2条20号「定義」に規定する政令で定める特殊の関係のある個人)によってそれぞれその発行済株式の50%超又は金額の株式等を直接または間接に保有される場合におけるその二の法人の関係

 

外国関係会社の範囲を図示すると次のようになります。

 

居住者・内国法人 居住者・内国法人 内国法人 居住者 内国法人 内国法人
50%超 特殊関係非居住者 実質支配 実質支配 実質支配
外国関係会社 上記②により外国関係会社に該当
50%超 50%超 50%超 実質支配されている外国法人 実質支配
外国関係会社 外国関係会社 50%超 50%超
50%超 上記①により外国関係会社に該当
外国関係会社 外国関係会社 外国関係会社 外国関係会社
50%超 50%超
外国関係会社 外国関係会社 外国関係会社

 

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