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外国税額控除概論

外国税額控除(FTC:Foreign Tax Credit)とは、国際的な二重課税を排除するために、外国法人税を一定の条件の元、日本の法人税から差し引く制度です(法人税法69条)。日本の法人税は全世界の所得について課税されますから、国外の所得が海外で課税された場合には二重課税になりますので、日本の法人税等から、控除限度額を限度として、海外で納付した税金を差し引くことができます。

 

外国税額控除の適用は以下の流れになります。

  • 外国法人税額の集計

直接納付分、みなし納付分やタックスヘイブン対策税制適用分等を集計します。

  • 控除対象外国法人税額の計算

所得に対する負担が高率な部分を除外します。

  • 控除限度額の計算

国外所得金額を計算します。

  • 控除額の決定及び控除限度額・控除余裕額の繰り越し

控除対象外国法人税を控除できない場合、余裕額が発生した場合は繰り越します。

 

控除対象外国法人税額

(外国法人税の内訳)

直接納付分 みなし納付分 タックスヘイブン対策税制
外国法人税 外国法人税以外の税金
控除対象外国法人税 所得に対する負担が高率な部分の金額 通常行われる取引と認められない一定の取引に基づいて生じた所得に対して課される外国法人税 日本では法人税が課されない金額(一定のみなし配当・益金不算入の外国子会社配当・移転価格税制の第二次調整)を課税標準として課される外国法人税 タックスヘイブン対策税制に言う特定外国子会社等から受ける剰余金の配当等で益金不算入とされるもの等
控除限度額
外国税額控除 控除限度超過額

 

外国法人税

海外子会社との取引にあたり、その所在地国で流通税等の税金が課されます。外国税額控除の適用する対象は、外国法人税の定義に合致しなければなりません。ここで外国法人税とは「外国またはその地方公共団体により法人の所得を課税標準として課される税」を言います(法人税法69条1項及び法令141条1項)。

例えば、海外子会社から回収する受け取り利子やロイヤルティの支払いに伴う源泉税は、法人の所得において課されるので含まれます。

 

控除対象外国法人税額

外国法人税のうち、控除対象外国法人税額は、外国法人税から所得に対する負担が効率な部分を除きます(法人税法69条1項及び法定142条の2)。

また、外国子会社配当益金不算入制度の「外国子会社」からの剰余金の配当等、タックスヘイブン対策税制の「特定外国子会社等」から受ける剰余金の配当等で益金不算入とされるものに係る外国源泉税も、控除対象外国法人税額の範囲から除外されます。

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