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【連載第2回】緩いつながりが、心地よい長い関係を築く

メンバーシップと聞くと何を思い浮かべるか。地域のクラブ、教会や老人会のようなものだろうか。そこにビジネスが付くと、まるで別のものになる。定義づけをしてみよう。1度の取引に基づくビジネスではなく、繰り返して何度も、しかも継続的な取引に基づくビジネス、さらに、人とのつながりを収益に変える、これを広義のメンバーシップ・ビジネスと呼んでいる。ダゾーン等月額有料型視聴モデル、アマゾンの会員制サービスであるアマゾンプライム(月額400円で映画見放題)は当然のこと、Tポイントカードも実はメンバーシップ・ビジネスに該当すると言える。最近、飲食店でも定額制月額料金のところも出てきている。

月額がっちりも悪いとは言わないが、ソーシャル時代のメンバーシップはもう少し緩い方が受けるものもあるだろう。緩い方が絶対に成功するということではなくて、メンバーシップのコアになっているコンセプト次第である。

モノやサービスではなくて、コンセプトというのが重要だ。もはやモノやサービスの質で差別化は難しい。そもそも人間にはどこかに属したい、誰かとつながっていたい、その方が心地よい、そういう所属欲求や承認欲求(誰かから認められたい)がある。それだからフェイスブックやツイッターはウケたのだ。いいねやリツイートが嬉しいのだ。もはやモノを中心とするよりも、コンセプトと人のつながりを中心として考える、そういうビジネスが、今後より力を持ってくる。

リアルなメンバーシップはストレスな場合もある、そこでSNSを用いるバーチャルなメンバーシップは、リアルよりはストレスが小さい。SNSであればストレスのあるつながりを切断してしまえばストレスがなくなる。辞めやすいからこそ参加しやすい。子供たちがSNSにストレスを感じ、いじめの温床となっているニュースを聞くが、学校というリアルがあるからこそ、バーチャルにストレスを感じる。バーチャルの人間関係がリアルの人間関係に影響を及ぼしてしまう。SNSによるバーチャルなつながりは、最先端の情報技術によって実現され、リアルでは味わうことのできない新たなつながりを生んだことは確かだろう。

SNSが会社と顧客の双方向の関係だけではなく、顧客同士の双方向の関係すら生み出している。これらを可能にしたのが、スマホの存在とネット接続環境の向上。いつでもどこでもアクセスできる環境。そしてオンラインデータの保管や処理コストが大幅に低下したこと。

職場の隣の人同士でも直接話すのではなくて、チャットで会話をすることが決して馬鹿にはできない状況になっている。昔、私語はチャットでしか話せなかったが、要するに直接顔を合わせることができても、顔を合わせないコミュニケーションを行うことを厭わなくなった。

少し話題を変える。UberやAirbnBというシェアリング・サービスは、SNSの発達がなければ起こりえなかったビジネスである。自動車や自宅の部屋をレンタルする、この「共有」の考え方も一種のメンバーシップ・ビジネスになる。人とのつながりを収益にするという考え方だ。このような大規模なシェアリング・サービスを可能にするのは、信頼であり、その信頼のあるシステムを作り上げることができたことも、インターネットやSNSである。常時
接続可能なモバイル環境が、余剰資産を使わないときに、使いたい人に使ってもらうことができる。

YoutubeやSHOWROOMも現代の環境がなければ生まれてこなかった。今までタレントでなかった一般人が、動画を配信することで、ごく少数だが生活できる人もいる。機会が与えられることは社会的に望ましい。後は本人の努力と運次第。これはやむを得ない。そしてまたYourubeも登録機能があり、登録しておけば特定の配信者からの動画配信をいち早く見ることができる。視聴登録がメンバーシップに参加するという意思に他ならない。

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