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客を選ばないと、客から選ばれるビジネスにならない

ある程度の立派で予約の取れるレストランになると、ほぼ必ずと言っていいほど、ドレスコードがあります。ドレスコードとは、社会の中のさまざまな場所と機会、また行事や催し物、パーティなどの場面で当然、その場面でしかるべきとされる服装のことをいいます。

 

普段は汚いおっさんばかりと思われがちな日本の競馬場でも、馬主席、貴賓(来賓)席では正装が義務付けられています。ちなみに、アスコット競馬場で行われるイギリス王室主催「ロイヤルアスコット開催」においての来賓席では厳格な服装規定があります。例えば男性はシルクハットにモーニングコート(黒・グレーのみ)・カッターシャツ・ネクタイ(ボウタイでないもの)、女性も帽子・フォーマルドレス(肩などが露出しないようにしてあるもの)を持参・着用することが義務付けられています(イギリス以外の諸外国から入場する場合は、その入場者本人自身の出身国の民族衣装での来場も認めています)。一般の観客も背広・またはジャケットの着用が基本であり、ジーンズやジャージといった比較的ラフな衣装では入場することができないことになっています。

 

ドレスコードだけでなく、うちの流儀をしつける飲食店もありますよね。注文の仕方がわからない奴は来るな、私語をする奴は帰れ等。こういった店は、繁盛店になってからいきなり偉そうになったのでしょうか。そういう店もあると思いますが、実は繁盛店はなるべくしてなっている店が多いと最近思います。彼らは最初から客を選んでいるのです。

 

店にとって、客を選ぶのはものすごく勇気のある行為です。最初は知名度も低いですから、誰でも彼でもお客さまにしたいもの。ですが、心を鬼にして、「店の敷居を跨ぎたいのなら、一定のルールに従ってもらわなければなりません」と相手に伝えましょう。店だけでなくてもコンサルティングでも同じことです。そもそもどんな人と仕事がしたいのか、何人までしか対応できないのか、お客に条件を求めることを公にするのです。

 

上記、ドレスコードの場合も含め、売り手市場のビジネスは最初から条件を示し、お客を絞っています。売り手市場になったからそうふるまえるようになったのか、そうふるまったから売り手市場になったのか。おそらく、条件を指定する勇気を持たなければ、売り手市場にはならないと解するべきでしょう。お客に対して条件を提示したから繁盛店になったのではなく、条件を提示できる場合に繁盛店になる可能性が出てくるということなのです。

 

条件を提示するということは、こういうお客さまに来ていただきたいとシグナルと送っていることです。つまり、ある範囲のお客を限定しているので、その範囲にすっぽり入る人は、自分ゴト化しやすいので、お客さまにもなりやすくなります。

 

それにお客さまとしてふさわしいと店から言われれば、店から自分は選ばれた人間だ、になりますから、お客さまにとっても鼻が高いですよね。

 

シグナルを受け取ったお客さまは、あなたが一定の基準を持っていることを知り、基準に合わないお客さまは最初から訪れず、お客さまを厳選しているのだと感じます。例えば、グルメサイトや美容サイトでクーポンで集客をしている場合は、クーポン好きな人来てください!と宣言しているのですから(シグナルを送っている)、当然、リピーターにならないクーポンホッパーが集まりますよね。お客さまは正直です。

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