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ネスレのSNS戦略―ブランドごとに的確にソーシャルメディアを切り分ける―

ネスレとはネスカフェやキットカットの会社だ。世界最大の食品企業であるので、多数のブランドを持っているが、ソーシャルメディアの公式アカウントも数多い。①ネスレ日本、これは会社本体であり、FacebookとYoutube。②ネスレアミューズはTwitter。③ネスレ通販はLine。④ネスカフェはFacebookとTwitter。⑤キットカットもFacebookとTwitter。⑥PerrierはFacebookとTwitterとInstagram。⑦WONKAはTwitter。⑧PURINA プロプランはInstagram。⑨Mon PetitやfelixはFacebookとTwitterとInstagram。⑩ネスレVOC(Voice Of Customer)センターはTwitter。そして⑪NESPRESSOはFacebook。⑫スペシャルTはFacebook。⑬ネスレ広報担当はTwitterで展開している。

とりあえずTwitterだけとか、全部やっとけ、みたいなノリではない。これらは情報の受け手としての属性や、効果的な情報の伝達手段を考え抜いて、それぞれのソーシャルメディアを決定している。

ネスレ日本:本体のブランドははしゃいだり、騒いだりするものではない。そこでFacebookとなるが、TVCM等で動画のアーカイブがあるので、Youtubeは外せない。

ネスレアミューズ:これは読んで字のごとく、キャンペーンやコンテンツを集めてあるサイトである。ネスレアミューズ本体のサイトに、動画コンテンツ、ショートフィルム、ゲームやクイズ、レシピ、コミュニティ、ゴルフレッスン動画などがあるので、本サイトへの誘導のためTwitterで告知するだけで足りる。

ネスレ通販:お客様相談窓口として、チャットで対応するためにはLINEが適切。ちなみにネスレ・チャット・アシスタントはIBMの誇る人工知能「Watson」。チャット形式で消費者からの問い合わせに自動応答する。

ネスカフェ:高校生以上はターゲットだろう。受験勉強のときに、コーヒーを飲んで頭を冴えさせたことがある。それ以降、間違いなくコーヒー中毒を起こしている気がする。今でも朝のコーヒーは欠かせなくなっている。このターゲットから考えればTwitterやFacebookが適切。

キットカット:受験生のお守りとしてのリアルな活用がされている通り、若者への訴求の高いTwitterは外せない。でも若者だけでなく、おじさんもキットカットは大好き、そこでFacebookも外せない。たまにカロリー度外視で馬鹿食いしたくなる時があるんですわ。

Perrier:ホテルのカフェに行くと、コーヒーばかりだと胃が持たれるのでペリエは必需品。また、ペリエはビンもスパークリングもビジュアル的に優れている。若い女性にも受けがいい。ターゲット層からしてもFacebookやツイッターのほかにInstagramを加えるのは戦略的に当たっている。

WONKA:ウォンカはチャーリーとチョコレート(ジョニー・デップ主演)に出てきた架空の板チョコ。この映画配給時に見ている層と考えれば、Twitterでよい。

PURINAプロプラン:ピュリナプロプランとはドッグフードやキャットフード。もちろん犬や猫はソーシャルメディアは見ないだろうが、飼い主への訴求としては、ワンちゃんや猫ちゃんにお薦めですよと140字で告知するよりは、ワンちゃん、猫ちゃんの写真をInstagramで公開して飼い主の目に訴えたほうが訴求力は高い。プロプランはそもそも高級ブランド。どちらかと言うと、飼い主もハイソだから、高級感はビジュアルで与えた方が伝わりやすい。

Mon Petit、felix:モンプチ、フィリックスともキャットフードだが、プロプランと違って、どちらかと言うと一般庶民が買っている猫用フード。そのため、Facebook、Twitter、そしてInstagramの全方位型訴求は効果的。

ネスレVOC:これはネスレのお客様の声担当センターである。問い合わせの役割を担っており、文章で対応しているため、Twitterで適切だ。

NESPRESSO:ネスプレッソとはカプセル式コーヒーを専用コーヒーメーカーにセットし、エスプレッソコーヒーを抽出できるシステム。若干ハイソな層を狙っており、ビジュアルで訴える必要性に乏しい。そのため、Facebookが合っていると思われる。

Special T:お茶であるから、若干上の年齢層ということになる。騒ぐようなコンテンツではないので、Facebookが適切。

ネスレ株式会社広報担当:広報活動と言う意味では、Twitterが妥当だろう。

以上のように、ネスレではブランドごとにターゲットを見極めて、それぞれの年齢層、顧客属性を勘案して、適切かつふさわしいソーシャルメディアとなっている。また運用の費用対効果も含め、その選別眼は非常に優れている。実際、ここまで徹底的に切り分けることは難しい、どころか、大企業でない限り必要はない。まずはTwitterかInstagramで徐々にならしてみよう。

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