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数量を可視化することで興味を高める

「あともう少しで売り切れ」には、購買力を高める効果があります。マーケットは需要と供給の関係で成り立っていますので、欲しい人が物の数を上回れば価格が上がりますし、物の数が欲しい人を上回れば価格が下がります。希少価値がまさに高い価値を生むのです。よく言われる例えですが、水は人間にとって必需品です。水がなければ生きていけません。それではダイヤモンドや「金(ゴールド)」はどうでしょうか。なくても命がなくなることはありませんね。でもどちらが高いかというとダイヤモンドやゴールドです。ここ数十年日本でもミネラルウォーターが当たり前になってきましたが、昔、日本では安全と水はただと言われた時代もあるくらいです。

 

欲しいと思わせることがマーケティング戦略上効果があり、それを身近に使っている例はアマゾンでしょう。本を買う時に在庫何冊が出てきます。あと数冊になりますと、今のうち、買った方がいいかなという気にさせられます。大抵、自分が購入した後、数が増えているものなのですが、その真実はわかりませんが、その時点での在庫ということなのでしょう。入荷すれば在庫が増えて当然ですし、在庫を増やしてはいけないという理由はどこにもありません。

 

何度も例を出して恐縮ですが、Appleはメディア戦略に非常に優れた企業の一つです。新製品をリリースする際には、「マックワールド・アイワールド」(Apple社製品向けの見本市)で新発売の事実を伝え、経営陣が登場し、新製品の驚くべき特徴を伝えます。そして値段や発売日を発信。発売は新製品発表から数か月後ですが、メディアは新iPhone発売と特報を出し、数週間は大騒ぎになります。

 

そのときに「出荷は〇万台です」と数量を示します。製品の質が高いことは改めて言うまでもありませんが、新製品発表とさらに出荷数。この数を示すことで、限定感を与えます。iPhoneは新しいものを持っているだけでのステータスですから、発売日に買って次の日に会社や学校に持っていこうものならそれだけでも人気者です。

 

買えなかったらどうしよう!というユーザーの不安をあおっているのです。このようなお祭り騒ぎは偶然の産物ではなく、Apple社が作り上げています。出荷台数や購入の条件、そしてユーザーの関心の高さをメディアで発信します。そして、世界中のメディアを活用して一連の流れを可視化することで、新製品発売を熱狂的なイベントとして盛り上げてしまうのです。

 

その結果はご存知の通り、いつもながら爆発的に売れます。見事としか言いようがありません。希少価値は高い価値を売るのです。そしてそれこそが売り手市場に他なりません。

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