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ケンタッキーのSNS戦略―食べる楽しみの作り方―

ケンタッキーにはORマイスターという方がいる。オリジナルチキンを調理できる資格「チキンスペシャリスト」の中で、S級ライセンスを持っているスタッフの中からさらに選び抜かれた方のようだ。要するにケンタッキーフライドチキンのことについては、この人に聞け、ということだ。

ご存知の通り、ケンタッキーで出されるフライドチキンには、鶏肉の5つの部位がある。全部同じものが出てくるわけではない。その5種とはキール(胸)、ウィング(手羽)、リブ(あばら)、サイ(腰)、ドラム(脚)。それぞれにきれいに食べる食べ方がある。そこでORマイスターがチキンの食べ方を解説しているのだが、本当に骨だけ残して肉の部分をきれいに食べている。これだけ見ると、ORマイスターは、フライドチキンをきれいに食べる視覚なんじゃないかと思えるほどだ。このように、食べ方が難しい、どう食べるかわからない、もっときれいな食べ方があるのにな、というメニューには「食べ方動画」を載せると親切だ。

その他、必見の動画としては、「世界最小のKFC店舗」ミニチュア版ケンタッキーがある。店舗だけでなく、中身の調理器具も全てミニチュア化し、驚くことに、本当に油で揚げることができる。ここで調理したミニチュアフライドチキンは、本当に食べられるとのこと。さらにドクターペッパーもミニチュアカップに注いでいる。

「あなたはどちら派」コンテンツでは、「チキンフィレサンド」→いいね、「和風チキンカツサンド」→リツイート。これは特にキャンペーンと絡めない、対話型ツイートだ。

飲食店に行く一つの楽しみが、黒板アートだ。上手い人は本当に上手い。ケンタッキーでは、黒板アートを三種類撮影して、どれが好きなアートかをコメントで教えてくださいとある。もし皆さんの店で黒板アートをやっているとしたら、せっかくだ、毎日撮影しておいてもいいだろう。そしてケンタッキーのように黒板アートでどれが好きかと尋ねてみよう。それのどれかを選ばせて、キャンペーン化することもできる。

また、ケンタッキーではTwitterだけでなく、FacebookやInstagramも同時に展開している。FacebookとTwitterでは基本的に同じコンテンツを上げており、Instagramは独自に、いわゆる「インスタ映え」するきれいな写真を多数アップしている。中でもカーネルおじさんのキャラ弁当はほっとさせるものがある。

若干、太っ腹なキャンペーンだが、旅するチキンアジア編のメニューを食べ比べて、旅行券が当たる企画がある。中国四川の「辛々醤チキン」、タイ風の「辛々醤チキン」、韓国の「コチュ醤ツイスター」、日本の「照り焼きツイスター」の中から商品を購入し、KFC公式アプリ内の会員証を提示すると、3商品購入で10名様にJTB旅行券30,000円分、4商品購入で5名様にJTB旅行券50,000円分が当たる。イタリア料理屋であれば、自分がイタリアに行きたい気持ちを抑えて(どうせ忙しくていけない!)、抽選で1名様にイタリア旅行(してきて)といった、JTB旅行券プレゼント企画なんてあってもいいだろう。もっとも旅行券をプレゼントしてしまえば、イタリアには行かないかもしれないが。

そして、大会社ならではのコンテンツとして、レジ横に「チャリティーカーネル貯金箱」を設置。飢餓撲滅を目指す国連のWFPの学校給食プログラムに役立てる寄付を募っている。いくら寄付が集まったという告知もここで行っている。さらに、新年早々のチャリティー開運おみくじ、1回200円で大吉ではオリジナルチキン1ピース、中吉ではカーネルクリスピーかポテトS、小吉ではドリンクS。空くじなし。おみくじ1枚ごとに1人分の学校給食が寄付されるという企画。困った人を助けたい気持ちは数多くの人が持っている。そのような気持ちにこたえるきっかけを提供することも大切。このようなチャリティー企画にも取り組んでみよう。但し、寄付金詐欺はご法度。

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