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客と友達になるフレンドリー戦略で集客しよう

お客様から喜ばれる店。色々な形があるが、客とスタッフが店で遊び友達になってしまうという戦略もあり、それを実践している店もある。

より具体的には、ドリンクの提供時に、店の人と「一緒に乾杯しましょう!はーい、かんぱーい」と仲間に入ってしまう。乾杯でグラスを軽くチンする行為は、今日はお疲れさん、という挨拶みたいなもの。それなりの相手同士でないと乾杯は行わない。

帰りのレジでもれなく割引券を渡す店も多い。それが次回来店の動機になることもあるが、いつの間にか、お札より割引券の方が厚くなってきて、そのままガサッとゴミ箱だ。人間簡単に手に入れられなかったものは、手放すのは惜しい、逆に簡単に手に入れられるもの、当たり前に手に入れられるものは希少価値もないし、ゴミ。そこで、ある店はスタッフとなんらかゲームを行って、お客様が勝った場合にのみ割引券を配る店もある。勝てなければ割引券をもらえないため、買った時の喜びが強い印象となり、簡単にゴミ箱へポイという気分にはさせずに済む。そのときのゲームは、単純にじゃんけんだったり、黒ひげ危機一発(海賊が樽から頭を出していて、おもちゃのナイフを刺して飛び出したものが負け、あるいは勝ちというゲーム)などが考えられる。但し、スタッフ参加型のゲーム方式にすると、にぎやか居酒屋系でないと雰囲気的に厳しい。この方法であれば、スタッフとお客の距離と一度に詰めることができるだろう。それに樽から飛び出さなければ割引券をもらえないとした場合、勝てばまたもらってやろう、と思ったり、負ければ今度こそ、といってリピーターになる可能性も膨らむ。

別の方法はスタッフに難易度を要求するが、誰かが「大学に合格した」「実は今日誕生日だ」「お友達に子供が生まれた」そんな話題を客が話していたことを聞き耳を立て、サプライズでサービスのケーキを提供して「おめでとうございまーす!」とやろうもんなら、一気に店のファンになってしまうことうけ合い。間違って内容を聞いたらどっちらけな結果になるが。

客が帰る際に、いきなりスタッフが横断幕で「今日は来てくれてありがとう。また来てね!」なんてやってみるのも面白い。さらに店の外について行って、客の背中が見えなくなるまで会釈をしてみる。客も何だか知らないけど、今日は気分いいな、くらいになるだろう。気分が良ければまた来てみようと思うもの。それもどこまでスタッフがやり切れるかにかかっている。

ここ最近、すっかり足が遠のいてしまったが、赤坂で常連客になると、バーテンダーが数名、店の外まで送ってくれるバーがある。常連客にならないと、おあいそをして、軽く会釈をされるだけだ。これは常連客にならないといけないな、と思いつつも、さてどれだけ来店すれば、そこまで大切にしてもらえるのか、あと何回の来店、いくらお金を使ったらよいか、がわからないと、頑張って来店しようという気にもならない。あと何キロ走ればゴールなのかがわからない、42.195kmで終わらない長距離マラソンのようだ。

飲食店は、スタッフと客が、適度な距離感で親しくなるのが良い。これをフレンドリー戦略と呼ぶ。最初からなれなれしいのもなんだが、よそよそしいのも考えもの。もちろん、この店には食べに来ているので、あまり入り込んでこないでー、という客もいるかもしれない。とはいえ、食べる楽しみだけではなく、雰囲気の楽しみも味わえれば、客の印象に残るだろう。飲食での味わいは、「食」だけではないということだ。

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