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通行人から店が見えていないと、店の存在もわからない。大切な視界性。

店の立地において、動線に並んで重要な考え方は「視界性」です。例え主要動線上に店があったとしても、通行人に店の存在が気付いてもらえなければ、店に入ってもらえません。逆に動線上になかったとしても、自然に店の存在に気付いてもらえる場所にあれば、店に入ってもらえるかもしれません。

そもそも人は目的地まで道路を通る際に、通行人の顔を一人一人凝視することもなければ、探し物がある場合を除き、店を一軒一軒ここ何の店だろう、良さそうかな、なんて思って歩いていることも稀です。

人はわからない店にはいきません。店を出せば、通行人が見てくれるだろうというのは全く持って甘い考え方です。見てもらえるような努力は必要なのです。

「視界性」というのは、お客様の視点で「店の見え方の度合い」になります。当然のことながら、一番理想的な状態は、通行人がみんなあなたの店を見ていくことです。どんな状態の誰からも、店や看板が他の風景と区別されて、自然にかつ見ている人にくっきりと見えること。砂漠の中のオアシスのような。都会(東京)は砂漠なんて歌もありましたけれども、だからと言ってあなたの店も他の風景と一緒の砂であることが通常です。

視界性をどのように調査するのか、その視点は次の通りです。
(a) どんな人から見えるのか
(b) どんな状態で見えるのか
(c) 何が見えるのか

どんな人から見えるのか、ですが、「見る基点」及び「見る人の状態」で考えてみましょう。見る基点と言うのは交通発生源からどう見えるか、そして動線上からどう見えるかです。駅や大型商業施設から歩いて行って、あなたの店がどう見えるのかを住民になったつもりで歩いてみましょう。あなた自身はあなたの店がどこにあるか、何屋かを知っています。それを全く知らない人の気持ちで無心になってみましょう。どうしても見てはしまうのですけれど、見ないように頑張りましょう。

購買行動を決断するまでにはだいたい7秒かかると言われています。そこで見る人の状態を考えてみますと、人は時速4kmで歩行した場合、7秒では8mほど進みます。そのため、10m前からあなたの店の店舗や看板が見えて、さらにそこは何屋なのかを通行人に知ってもらわなければなりません。

通行人の視線も考えましょう。通常は、視線は正面より下向きになりますが、歩道の形や状態、その道の通行状況によって、その視線は変化します。

人がじっくり見る心理状態になっているときは大抵止まっているときです。例えば、エレベーターに乗ったとき、他人を見るわけにはいかず、目のやりどころに困りますから、通常は階数表示に目が行きませんか。それとは少し異なりますが、横断歩道で止まっているときは目の前をじっくり見渡すでしょう。バス停や案内地図の前でもよく止まりますね。これらの場所から店舗や看板が見えれば、これほど良いことはありません。

逆に坂道、多数の車や人が行きかう場所、数多くの看板や店が並んでいるところでは、よく見えない状態になってしまいます。

あとは、カップルやグループでは話に夢中で周囲を見ていない場合もあります。上司と一緒に外回りしているときなんかはあまり周囲の状況に目配りしなくなります。つまり、周囲に意識を向けていない状態です。このような場合には、通行人にとってあなたの店は「見えない店」になってしまうこともあるのです。

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