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大〆商店のSNS戦略―舞台裏コンテンツで人を惹きつけろ―

まず大〆商店ってなんだ、から始まるだろう。有限会社大〆商店とは、京都中央卸売市場鮮魚113号で、昭和25年に開業した鮮魚卸売業者である。単なる魚の卸売業者だろ、なんて馬鹿にするなかれ、Twitterのフォロワー数が50万人超の由緒ある業者なのだ。

Twitterの内容と言えば、まず魚好きな人ならば間違いなくフォローしたくなる内容だ。逆に魚が嫌いな人は見たくない画像や動画も多い。具体例を上げよう。
「トラフグを鍋用に捌いたあとの各パーツをずらっと並べたもの。」
「頭を取ったマグロ。のこぎりでゴリゴリ。」
「血を流しているが、めで鯛の画像。」
「お客様から頂いた注文(フグ)」
「生きてるアワビのグロテスクな動画。あ~動いてる。」
「入荷したばかりのマンボウ。」
「1トン超のマグロの目玉。手のひらいっぱい。」
「殻をむいた車海老がずらーっと並ぶ。」
「500gと5000gのオマール海老。何だか親子みたい。」
「イカ〆の動画」(イカは〆て初めて白くなるんですねえ。)
「魚(シイラ)の口に入っている小魚を一匹づつ取り出す動画。」
「亀の手」
→食べたい?とのコメントはあったが、あんまり食欲がわかない。でもスペインのガリシア地方では、高級食材として有名。成分のコハク酸は、疲労回復や滋養強壮、がん細胞の抑制作用があるようで、亀の手パスタという料理、お吸い物にも良いとか。
「ハモの細切り動画」(名人芸!)

告知系のコンテンツとしては、
「格安売り切れ御免と記載して魚販売の告知」
「卸売市場祭りの開催」

中の人の趣味半分コンテンツとしては、
〆たフグを片手に「きれいな顔してるだろう。ウソみたいだろ。死んでるんだぜ。それで・・・大した傷もないのに、ただ打ちどころが悪かっただけで・・・もう動かないんだぜ。」といきなりあだち充先生の青春野球漫画「タッチ」ネタ(双子の弟(エース上杉和也)が東京都の甲子園代表を決める須見工との決勝戦を前にして、子供をかばって交通事故にあい死んだときに、兄の上杉達也が南ちゃんに言ったセリフ)。

「長靴が蟹のはさみに挟まれた。」
「ハモの頭VSすっぽんの頭。」(怪獣映画みたい)等。

クイズコンテンツとしては、
泡の中から何が入っているでしょう。→蟹でした。
本マグロのどの部分でしょう→天肉(頭)の部分でした。
ド素人だと魚の肉をみただけでは何の魚かわからない。魚を見ただけで何の魚かそもそもわからないというのもあるが、非常に勉強になるコンテンツだ。

Twitterらしいコンテンツと言えば、
「『Twitter見た』で先着20名様に割引キャンペーン。」
「マグロほほ肉1キロ、マイナス60度瞬間冷凍真空パック詰め、送料無料。いくらなら買います?」値段をアンケートしてしまう発想も面白い。特に魚は漁獲量に影響され、ただでさえ時価が異なる食材でもある。

その他、青い斑点スジアラ等、普段我々が見ることのない動画や画像を簡単なコメント付きでコツコツとツイートしている。いわゆる舞台裏コンテンツである。

人手も多くはないし(従業員10名)、日も明けていない朝早くから働き、仕事の合間で忙しいのにもかかわらず、担当者がこれだけツイートし、Twitterのフォロワー数という結果を出している。忙しいことを理由にSNSほったらかしの飲食店のオーナーに、大〆商店のTwitter担当者の爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいくらいだ。特に舞台裏コンテンツには人をのめり込ませるものがある。普段見れないものが見れるというのは、好奇心に駆られる。これは真似すべし!!

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