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ANAのSNS戦略―今日も快晴青い空!のよう―

ANA(全日本空輸株式会社)は、Facebook、LINE、Twitter、Youtube、Instagramとそれぞれでソーシャルメディア展開を行っている。

Facebookでは、スタッフの日常や旅行先の風景、整備士の様子があり、初日の出フライト動画もある。パイロットから見た離陸動画等は、航空機ファンからは垂涎のコンテンツであるといってよい。また、ユーザーとの双方向コミュニケーションを積極的に行っており、フライトアテンダントへの感謝の言葉も飛び交っている。また、キャビンアテンダントの思わぬご当地グルメ情報もある。

LINEでは期間限定スタンプを配布している。

Twitterは三種類。「ANA旅のつぶやき」「ANA運航の見通し」「ANA Group News」とある。ここで「ANA旅のつぶやき」は、お得なキャンペーンや旅に出たくなる情報をタイムリーに呟いている。これは後程詳しく見てみよう。「ANA運航の見通し」は、ひたすら国内線・国際線の運行情報を記載している。例えば「本日〇日、上海に発着する便は、雪並びに航空管制のため運航への影響が発生する可能性があります。各便の運航状況は発着案内よりご確認ください。」という具合だ。「ANA Group News」は企業のプレスリリースや投資家向け広報情報などお堅い情報を発信している。

Youtubeはコマーシャルや機内番組の動画の配信、Instagramでは旅のきれいな1シーンを写真で届けている。特に海外旅行はグルメのように安くはすまないが、インスタ映えする写真は間違いなくたくさん撮れる。

さて、いわゆるユーザー向け情報媒体と言える「ANA旅のつぶやき」について多少掘り下げてみていくことにしよう。

ANAはフィギュアスケートの羽生選手、スキージャンプの高梨選手のスポンサードを行っており、彼らの直筆サイン入りグッズが当たるキャンペーンを行った(2018年1月24日~2月25日)。キャンペーンは、①フィギュアスケートやスキージャンプを連想できる写真や動画を撮影し、②#ANAとみんなでFLYをつけてツイートして応募完了となる。

また、東京マラソンANA CA「42.195kmチャレンジプロジェクト」として、①ANA公式アカウントをフォローして、投稿をリツイートして応募完了。当選者にのみ、DM連絡。オリジナルTシャツを合計50名様にプレゼント。この企画はANAのキャビンアテンダントが東京マラソンにチャレンジする企画で、ANA Travel & Lifeにマラソンの準備、皇居を走る、マラソンにおける体の鍛え方等、コンテンツ化している。キャビンアテンダントと聞くと、高嶺の花ではあるが、親近感も沸いてくる。

リアルキャンペーンへのTwitterによる告知は、例えば2018年1月31日までに対象の国内ツアーをご予約のお客様の中から、抽選で333名様にANAオリジナル福袋が当たるキャンペーン(2018新春お年玉キャンペーン)等がある。

ツアーやリゾート特集を組んで、Twitterでは特集の告知、ランディングページへ誘導し、ツアーの内容などを詳細に解説。ツアーの詳細から、実際の購買へとスムーズに流れている。早割の情報もあるため、早めの予約のお得感も伝わってくる。

当然、早割、特割の販売開始、タイムセールの告知も行っている。そして1週間くらい前に「ダイヤ決定!販売開始に備えて今すぐチェック」のように予告を流す。

ツアーは高額商品のために、内容については深く知りたいもの。そのため、旅行セミナーも開いている。ちなみに2月23日から25日の3日間では、「ハワイ旅行セミナー」を行い、滞在が楽しくなるハワイの文化や自然講座、レンタカーの活用、ハワイ島、マウイ島、カウアイ島の魅力等を知ることができ、さらに参加者にはハワイで使える食事クーポン引換券がもれなくプレゼントされた。こういうセミナーは背中を一押しされるものだ。

卒業旅行特集では予算と日数によってお薦めプランを告知。しかも絶景ばかり写真を載せないでーと言う感じだ。どうして美味しそうな料理や国内や海外の壮大な風景にここまでそそられるのだろうか。それは普段味わえないからなのだろう。海外だけでなく国内にもたくさん美しい風景があることを再認識する。

特にTwitterでもSNS映えする写真を見せておいて、「実際に見に行きたくなったら、こちら」とツアーのランディングページへ誘導する仕組みは、心憎い限りだ。

航空会社は1ミリのミスも許されない仕事であり、そもそもホスピタリティの精神にも優れている。ANAのソーシャルメディア戦略には、システマティックであり、洗練され、青い空のように自然なのだが、綿密に作り上げられたユーザーコミュニケーションづくりのノウハウが詰まっているように思う。非常にきれいに組み立ててある。なぜかこの戦略に快晴の青空のように気分爽快になるのだ。

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