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外部要因による一時的な影響により経営改善計画を下回った状況を評価してもらうことで融資に結び付ける

(概況)

メイン先

与信額:100百万円

業種:ロッジ

 

(業況)

近年、ロッジの老朽化等から宿泊客が減少したことにより、連続して赤字を計上し債務超過に陥っている状況にある。当行は、開業資金を融資しているが、3年前に業績悪化から約定返済が困難になったとして、債務者から貸出金について返済条件の緩和(元本返済猶予)の申出を受けた。これに対し、当行は今後の収支計画の策定及び提出を求め、代表者は宿泊客の減少を食い止めるために、ロッジの増改築や新たな顧客獲得のための宣伝活動等による5年後の黒字化、債務超過解消を折り込んだ収支計画を策定、提出した。策定した経営改善計画を実行した結果、1年目、2年目の実績は計画比9割程度達成したが、3年目の今期、暖冬に加えスキー場の人工降雪機の故障も重なったことから、スキー場はほとんど営業することができず、ロッジの経営もその影響を受けたため、売上高は計画比で3割程度しか達成できず、返済キャッシュフローについてはほとんどない状態である。なお、来期からスキー場では最新の人工降雪機を導入する予定である。

 

(自己査定)

当行は、今期は計画比3割程度の達成であったが、今後、スキー場も従来どおりの営業が見込まれることから、ロッジの経営も安定的に推移し、計画比8割以上を達成する可能性が高いことを踏まえ、要注意先としている。なお、今期の低迷により当初の計画期間は2~3年程度延びることになる。

 

(検証)

売上減少などにより大幅な債務超過が継続している企業が、経営改善計画等を作成していても、その後の経営改善計画の進捗状況が計画どおり進んでいない場合には、経営破綻に陥る可能性が高いとして、破綻懸念先に相当する場合が多いと考えられる。しかしながら、経営改善計画等の進捗状況の検証を実施するに当たっては、計画の達成率のみをもって判断するのではなく、計画を下回った要因について分析するとともに、今後の経営改善の見通し等を検討する必要がある。

本事例の場合、暖冬に加え人工降雪機の故障なども重なったことから、スキー場はほとんど営業することができず、その影響からロッジの経営も計画比3割程度と大幅な未達となったが、1年目、2年目は計画比で9割程度の実績で推移していること、また、来期からスキー場では最新の人工降雪機を導入し、暖冬の際にも対応できる対策をとっていることから、来期以降は、計画比で8割以上の達成が見込まれる状況である。よって、今期は計画比で大幅な未達となり、当初の経営改善計画自体は今期の低迷により、計画期間が2~3年程度延びることになったが、そのことをもって直ちに破綻懸念先とはならず、来期以降、計画に沿って業況が安定的に推移し改善が見込まれるならば要注意先に相当する可能性が高い。

なお、中小企業の事業計画は、企業の規模、人員等を勘案すると、大企業の場合と同様な精緻な経営改善計画等を策定できない場合がある。債務者区分の判断に当たっては、今後の業況見通しや借入金の返済能力の判断について、事業計画の達成状況や計画期間の延長のみではなく、例えば、本事例のように、事業計画どおり進んでいない原因を分析し、今後の債務者の収支見込等が、現実的なものかを判断する必要がある。

 

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