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財務を改善する施策②

 

  • 遊休資産の稼働化

非中核事業の資産や非事業性資産の売却を積極的に行うのがベストですが、そう簡単に売却できない資産もあるでしょう。不動産(土地や建物)は簡単に売れないものの例です。更地ならばまだしも建物や中に機械設備がある場合には、同業他社にしか売れない場合があります。そこでその設備もひっくるめて同業他社に賃貸するか、あるいはその設備を廃棄してその場所を別の業種の会社に賃貸するということであれば相当ハードルが下がって応じてくれる相手も出てくるかもしれません。固定資産税や返済分を賄うくらいの賃料が稼げれば御の字です。このときに担保物件に入っている土地であれば、抵当権者である金融機関に対して、事前に「用途変更」を説明したうえで行いましょう。

 

  • 借入金圧縮のための経営者による私財提供

全て会社名義で資産を持っていればよいのですが、役員報酬や配当等で私財を蓄えている経営者もいます。これは決して悪いことではありません。金融機関としては、過剰債務を抱えている会社の社長個人に売却可能な資産がある場合には、金融機関は社長に個人資産を売却し、返済に充当するように提案します。ここで資産が会社の借入金として担保に設定されているかは二の次です。会社の資産じゃないのだから、そんなのどうでもいいじゃないかとは言えません。会社をつぶす気であれば、会社の負債は会社の負債で割り切り、自分の資産を守るのも自由です。しかし会社を存続させる気であれば、私財を提供することが、金融機関にとって、社長がこの事業にかける意気込みを見る上での判断材料となります。

以前、上場企業のサラ金で今は亡き企業ですが、財務が悪化したときに、皆さんご存知ですか、創業者一族はほとんど私財を提供することはしませんでした。外部で企業を再生してくれるスポンサーを探していました。その挙句、その創業者の資産が海外で子孫への相続がなされ、当時の税法では贈与税は日本では受け取った方が払う、その受取先の人が日本国籍を持たない場合には贈与税を支払う必要がないという法律の盲点を付き、何千億円もの課税を逃れました(今は税制が改正され、日本国籍をなくして5年超立たないと贈与税は受け取った方も日本国に対して贈与税を支払うようになっています)。ご記憶に新しい事件かと思います。結局そのサラ金は潰れてしまいましたが、法律に違反してはいないと言っても、色々な意味で気分の良くない話ですよね。

金融機関は中小企業の法人取引の場合、その社長の財産と完全に同一視しています。社長が会社の負債の連帯保証を追っている場合には、その個人の資産を売却することに強制力を持つことはあります。いずれにしましても、金融機関による社長の私財提供に不誠実な対応をしますと、金融機関からの支援は全く受けられないと思ってください。私財の提供のほかに、会社への借入金を資本に組み入れる、役員報酬を大幅に減額するなど色々な方法はあるでしょう。

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