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金融機関が貸し出しで重視する財務指標

金融機関が貸出先の財務分析を行う上で特に重視する項目は以下の4分野・9指標になります。

 

定量評価項目 実績 業界中央値
安全性 当座比率 当座資産÷流動負債    
固定長期適合率 固定資産÷(固定負債+自己資本)    
自己資本比率 自己資本÷総資産    
収益性 売上高経常利益率 経常利益÷売上高    
総資本経常利益率 経常利益÷総資産    
成長性 売上高増加率 (当期売上高―前期売上高)÷前期売上高    
経常利益増加率 (当期経常利益―前期経常利益)÷前期経常利益    
返済能力 債務償還年数 有利子負債÷償却前営業利益    
インタレスト・カバレッジ・レシオ (営業利益+受取利息・配当)÷支払利息・割引料    

 

【安全性】

  • 当座比率

企業の短期的な資金繰り能力を測る指標です。当座資産とは現金預金、受取手形、売掛金、有価証券の合計であり、棚卸資産は含みません。できれば100%を超えたいところです。当座比率を上げるためには、当座資産を増やすか、流動負債を減らします。

  • 固定長期適合率

固定資産をどの程度長期資金で賄えているかを示す指標です。原則100%を下回ることが望ましいです。100%を超えているということは短期資金で長期運用していることになり、危険な状態と言えます。

  • 自己資本比率

企業活動で使用している資産をどの程度自己資本で賄っているかを示した通知です。高ければ高いほど安全と言えます。

 

【収益性】

  • 売上高経常利益率

売上に対してどれだけ利益を上げたかを示します。当然高ければ高いほど収益性の高い企業になります。

 

  • 総資本経常利益率

自らの資本を使って1年間にいくら稼いだかを示す指標です。運用効率を表しているので、経営能力の巧拙を図る一つの材料になります。

 

【成長性】

  • 売上高増加率

銀行員にとっては貸したお金がいかに借り手の成長に役立っているかを示すことになりますし、今後さらに貸せる会社になるかもしれませんので、モチベーションを左右しているといえます。

 

  • 経常利益増加率

経常利益よりもむしろ営業利益をみて、どれだけ支払利息が払えるかを見ますが、他の金融機関からの借入もあるでしょうから、支払利息を支払った後の数字に非常に関心があります。そしてその増加率によって、現状の企業の正常ステージがどこにあるかを見て、今後貸し出せる先かを判断します。

 

【返済能力】

  • 債務償還年数

年間利益が何年間分あれば借入金を完済できるのかを示しています。正常先は10年以内が望ましいといえます。但し、ホテルや発電事業等の事業開始時に多額の設備投資をする事業の場合には債務償還年数は長くなるでしょう。

 

  • インタレスト・カバレッジ・レシオ

1年間に稼ぐ営業利益と受取利息・配当の合計額が1年間に支払う利息の何倍あるかを測る指標です。金利支払い余力を見るのに使います。1倍を下回っている場合には、稼ぐ力で支払利息を賄えていないため、危険な状態にあると考えられます。

 

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