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営業力を評価してもらうことで融資に結び付ける

(概況)

メイン先

与信額:300百万円

業種:日用品製造卸

取引先:有名百貨店や小売店

業歴:20年

 

(業況)

海外からの安価な製品の流入で取引先からの納入単価引き下げにあい、売上高が大幅に減少し、3期連続赤字(前期30百万円)を計上、しかも債務超過に転落し(前期末80百万円)、資金繰りも悪化。条件変更による元本返済猶予を行っている。

在庫管理の徹底や人員削減等のコストダウンを行っているが、売り上げ減少の影響が大きいため、収益性の向上には現状繋がっていない。但し、前期末に開発した贈答用の商品が既存の取引先から好評を得て、既存取引先や新規取引先の開拓により拡販準備。

 

(査定)

現状のところ要注意先としている。

 

(検証)

業歴が長い場合、長年の信用力の積み重ねで、強固な販売基盤を有している企業の場合、新商品の販売動向が急速な業績改善につながることがありうる。

本事例では売上高が大幅に減少し、財務内容や返済条件も悪化しており、今後の業績回復の可能性が低いと思われる場合には、破綻懸念先に該当する可能性も高い。

しかしながら、今まで培ってきた販売ルートの強みを生かした新製品の拡販で今後の収益改善の効果が見込める場合には、販売力も勘案する必要がある。

販売力の検討においては、今後の売上増加が期待できるという言葉だけではなく、どのように売上の増加や収益の改善につながるかを、新製品の評判などにより、今後の収益改善にどのように寄与するか等、営業計画や収益改善計画書等で検討する。

特に収益改善計画書の売上の実現可能性が高い場合には、格付けのランクアップにつなげられる。当然、売上の実現可能性が低い場合、企業の今後の資金繰り状況や代表者の個人資産余力を勘案し、延滞の発生が見込まれ、事業の継続性に疑念がある場合には、破綻懸念先に相当するか検討することになろう。

長年、事業を継続してきたという信用力、そして強固な営業基盤は、何よりも当該企業の無形資産と言える。幸い、贈答用の試作品が既存の販売先にも好評であったことから、従来の販売ルートでの一定の売上も見込める。可能であれば、既存の販売先が仕入れを検討していることがわかるエビデンスが入手できればなお良い。

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