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金融機関が見る不良債権のチェックポイント

軽く復習しましょう。金融機関がチェックする不良債権を抱えやすいと思われている項目は①売掛金、②棚卸資産、そして③固定資産・投資勘定の3つです。これらを簡単に見ていきましょう。

 

  • 売掛金

売掛金は通常以下の式で表します。

月商×平均売掛金回収期間

例えば、売掛金の回収条件「月末締め翌々月末払い」としている場合には、平均60日(約2か月)の回収期間となります。月額が1,000万円であれば、2,000万円程度となっていれば問題はありません。仮に売掛金が3,000万円とか4,000万円とかになっている場合には何か問題があると考えます。売り上げが急激に伸びている会社であれば特に問題はないのですが、そうでない場合には不良債権が含まれている可能性が高いことになります。つまり長期間未回収のまま計上されているということです。あるいは作った売上(いわゆる粉飾)の疑いありです。中小企業同士の取引がある場合には未回収が多少あってもやむを得ない場合がありますし、貸倒費用としますと決算上マイナスになりますから、貸し倒れにしたくない事情もあるでしょう。

倒産や廃業した企業の他、数か月入金のないものも注記付きでゼロ円評価することも必要です。その注記には現在のステータス(何度も経理に電話している、社長と面談し、いつ払えるか確認しているが明確な答えがない、内容証明を送っている等)を記載し、回収に努力している姿勢を示しましょう。減価率自体はステータスによって、会社で決めてしまって良いと思います。例えば、半年から2年未回収であれば50%減価、3か月以上半年以内の場合には25%減価等です。

 

  • 棚卸資産

商品や仕掛品、原材料等の在庫は、利益調整に最も使われやすく、在庫の水増しで原価を抑え、営業利益を水増しする手法もあります。適正在庫と比較してその原因を分析しましょう。業種や企業特有の事情がありますので一概には言えませんが、概ね日持ちの良いものであることを前提としますと、月商の1~2か月分が適正でしょう。もちろん少ない方が良いに越したことはありません。業種によっては材料費の値上がり前に在庫をまとめて抱えるという戦略もあります。棚卸資産の含み損があった場合には、販売時期を逃してデッドストックとなったのか、そもそも在庫の水増しを行ってしまった結果なのか、正直に分析し、報告しましょう。

 

  • 固定資産・投資勘定

土地や株式、ゴルフ会員権等は取得価格から大いに変動する可能性があります。含み損を抱えているのに簿価で計上し続けていることは何ら問題はありませんが、経営改善計画書を作成する段階では、現在の時価で評価をし直して、実態の貸借対照表を作成しなおした方がよいでしょう。そしてもし売却可能なものがあれば、売却をして経営改善資金に回しましょう。

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