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今までの手堅い経営を評価してもらうことで融資に結び付ける

(概況)

メイン先

与信額:80百万円

業種:中小出版社を主な取引先とする製本業。

代表者とその妻、及び代表者の妹の3人で営む個人事業。当行とは、代表者が大手製本業者から独立開業して以来5年の取引歴。また開業時に工場建設や機械取得等の開業資金に融資(証貸50百円、期間10年、金利3.5%、全額信用保証協会保証付)

 

(業況)

開業後、手堅い仕事振りが認められ除々に取引先を開拓し順調に推移してきたが、最近の景気低迷や若者の活字離れなどから、受注の減少や受注単価の切り下げによる採算割れの仕事の増加から、売上は2期連続低下し、最近は預金の取り崩しや妻、妹の給与などの切り詰めにより、返済資金を賄ってきた。しかしながら、ここに来ての売上の減少による資金繰り悪化には勝てず、6年目からの返済金額を軽減し最終返済期限を当初約定よりさらに10年延長する条件変更を組合に要請してきた。(金利は据え置き)組合、信用保証協会も代表者のこれまでの取引振り等を勘案しこれに応じた。さらに運転資金についても、実現可能性の高い経営改善計画に基づき、追加で考慮している。

 

(自己査定)

当行は、売上の減少に伴う返済能力の低下は明らかであり、今後短期間で条件変更前の状況に回復する見込もないと判断されることから、債務者区分は要注意先とした。

 

(検証)

本事例のような信用保証協会保証付貸出金については、信用保証協会が公的信用保証機関であることから、通常、回収に懸念はなく信用リスクは極めて低いものと考えられ、当該貸出金に係る新規貸出実行金利水準は、基本的に極めて低い水準にあるものと考えられる。(信用リスクコストを加味する必要性が極めて低いため。)したがって、信用保証協会保証付貸出金については、条件変更時の貸出金の金利水準が金融機関の調達コスト(資金調達コスト+経費コスト)を下回るような場合を除き、原則として、当該貸出金については、貸出条件緩和債権(元本返済猶予債権)に該当しないものと判断して差し支えないものと考えられる。なお、このような取扱いは、貸出金が保証や担保によりフル保全されている貸出金についても、原則として、適用されるものと考えられる。

保証協会付きもプラス要因ではあるが、今までの経営者の手堅い経営方針も相まって、実現可能性の高い経営改善計画を元に、追加融資について検討に値する。

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