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ポカリスエットのSNS戦略―クロスメディア展開でムーブメントを創出せよ―

ポカリスエット(以下、「ポカリ」と略す)は大塚製薬の誰もが知っている清涼飲料水。ポカリは、Twitter、Instagram、Facebookとソーシャルメディア総動員の上、テレビ広告や自社ホームページの活用など非常に充実している。

また、彼らは「ムーブメント」を創り出すことが上手い。例えば「APA(日本広告写真家協会)アワード2017年」において、経済産業大臣賞を「#ポカ写」が受賞した。この「#ポカ写」というのは、ポカリスエットによって潜在能力が引き出された瞬間の写真(ポカ写)を、ハッシュタグ「#ポカ写」をつけて、TwitterかInstagramで投稿する。ポカ写先生から金をもらったポカ写は雑誌「Popteen」に掲載されるチャンスを得るというもの。当然TwitterやInstagramのポカ写公式アカウント(@pocasha_sensei)のフォローが必要となる。いわゆるユーザー投稿型キャンペーン。

例えば金を受賞した画像は、ポカリのふたを開けて青空にかざす写真。一見、雲がポカリのふたから湯気のように上がっているように見える。あるいは道路の手前側にポカリを横たわらせておいて、道路の向こう側で自転車をこいでいる。そうするといかにもポカリの上を自転車で渡っているように見える、等、遠近法を使って、なるほど、という写真を撮って投稿している。

2017年の初頭には、「ポカ動すごい!青春一発動画」として、凄すぎた一発はCMとして使われた。ラグビーのスクラム動画はCMにもなった。「潜在能力を引き出せ、自分はきっと想像以上だ」といったタグラインは、まさに若者(学生)がポカリを飲むシーンを強く印象付けた。

そして日本縦断イベントにもなった「ポカリダンス」。始業式、修学旅行、野原、体育館と、日本全国の学生が躍りまくった。その多くの動画が投稿された。日本縦断では飽き足らず、なんと台湾からの投稿もあったようだ。

(ご参考:ポカリスエット「躍る修学旅行編 ダンス動画」)

以上のようなポカ写、ポカ動などは、まさに「コンテスト型SNSキャンペーン」と言うものに当たる。

また、直近では「ポカリのまなきゃ♪」冬の思い出Instagram・Twitterキャンペーン。ポカリ公式アカウントをフォローし、冬の思い出・思いやりを絵葉書のように、「#ポカリのまなきゃ」あるいは「#ポカリたべなきゃ」を付けて投稿。
A賞がワイヤレスボックススピーカー(10名様~)、B賞がカイロスティック(30名様~)、C賞がA4クリアファイル(60名様~)が当たる。また、このキャンペーンの特色は投稿が増えると当選者が増えていく。例えば、スタートは合計10名様だが1,000投稿以上で合計100名様、2000投稿で合計200名様、3000投稿で合計300名様が当たる。もう一つ、友達をタグ付けして投稿して、友達に思いやりを伝えると当選確率がさらにアップする(タグ付けする友達はInstagramやTwitterで相互にフォローしあっている友達に限定)。このように拡散力のある人にインセンティブを与える仕組みになっている。投稿数に応じて当選者も増えるという仕組みは興味深い。

また、このような企画は、女優やタレントの卵の自己宣伝になっているようだ。自分の知り合いも出ていてびっくり。それなので、フォトジェニックな写真が多い。それもポカリのブランド力あってこそだが。

ポカリのソーシャルメディアの活用を見るに、TwitterやInstagramでは投稿のアップ、キャンペーンの投稿に参考になる【公式】ツイートや画像のアップ、Facebookではキャンペーンの告知や日常の出来事、さらに中の人との積極的な交流(コメント)に使っているという印象だ。

TVCM等のマスメディアの活用は財務体質の強い企業でしかできないかもしれないが、ソーシャルメディアやオウンドメディア(自社のホームページ)をツールとしてフル活用した上で、単なるキャンペーンで終わらせることなく、ムーブメントを作るぐらいの高い意識をもって、コンテスト型のSNSキャンペーンを展開していきたい。コンテストはユーザーの参加を促進する効果がある。

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