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クラウドソーシング型ビジネスとは?イノセンティブの例に学ぶ

知を結集して、それをビジネスにしている会社があります。日本ではクラウドソーシング型ビジネスとして紹介されています。

このサービスでは、コンペ形式のクラウドソーシングを行い、クライアントの企業や政府、非営利団体は報酬額と期限を明記して、課題を投稿します。この課題に対して登録者(Solver:課題を解決する人)が解決に取り組み、最も良かった解決案に報酬が支払われる仕組みです。まさに課題がもたらすイノベーションです。登録者は25万人超とのこと。課題を解決してほしい企業にはNASAもあります。

イノセンティブが扱う課題は企業や政府、非営利団体が解決出来なかった高度な問題で、ビジネス・起業、化学、コンピューターサイエンス・IT、エンジニアリング・デザイン、フード・農業、生命科学、数学・統計、物理科学というカテゴリーに分かれています。解決出来る人は研究者や学生であることが多いようです。また、課題が従来のクラウドソーシングで扱われるものより高度であるため、期限は1~2ヶ月と長期になっています。また報酬額もクライアントによって異なりますが、数千から数万ドルとかなり高額です。

具体的な事例をいくつかあげましょう。
(a) アラスカ湾でのエクソンバルディーズ号原油流出事故の残留オイルを除去する方法
賞金:2万ドル 科学者は石油業界の知識がなく、一般的な建設業界の手法を用いました。セメントに振動を与えて液体状を保ち、注入しやすくしたのです。
(b) 太陽光を途上国での照明や懐中電灯として使える方法
賞金:2万ドル ニュージーランドの電気工学者が解決
(c) 猫用トイレのにおいを消す方法
賞金:7,500ドル
(d) 変形性間節症の進行を予測する方法
賞金:1万ドル

全体的には、課題が専門外であればあるほど解決する確率が高くなっているということです。一番の解決策は必ずしもノーベル賞受賞者のような専門家が思いつくのではなく、あまりその分野について知らない人が通常思いつかないようなアイデアにたどり着く可能性が高いとのこと。なぜならば、専門外の人たちの方が、業界の常識にとらわれずに課題を見つけられるからなのです。そういう発想で、イノセンティブは外部から知を集積することをビジネス化しています。以前は、このような賞金は限られた形でしか、専門家相手にしか告知できませんでしたが、インターネットが状況を一変させた好例といえるでしょう。

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