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店開業のために行う、立地調査前の統計データの調べ方

アパートやマンションを借りるときには、不動産屋から物件情報をいくつか渡されて、通常、内見しますよね。そのときに周辺を歩いてみてイメージをつかむと思います。店舗のための不動産を探すときは、それ以上のことが必要になります。

一度、店舗を構えたら、内装も含め、次に動くのは容易ではありません。不動産屋に次に決まってしまいますよ、と言われても、焦らないようにしましょう。店舗用の物件が出回っていた場合、前のテナントが上手くいかずに出ていったからであって、物件だけで集客できるような好物件であれば、その場所にあなたが入れるはずがないのです。もし、自分の他に決まってしまったら、縁がなかったとあきらめた方がいいです。慎重に決めてください。

個人のアパートやマンションを借りるときには全く行わないでしょうが、店舗予定地周辺にどのような人が住んでいるのか、くらいは最低でも押さえておきましょう。

そのために用いる統計データには、国が定期的に行っている調査に国勢調査(総務省)と商業統計(経済産業省)があります。これは流石としか言いようのないくらいの情報精度であり、これを使わない手はないでしょう。

まずは最低でも、物件から500m圏内、1km圏内、2km圏内の人口、世帯数、その増減の動向を把握しておきましょう。人口が増加傾向にあれば、今後の需要が期待できますが、逆に減少傾向にある場合は要注意です。また、人口数、世帯数、昼間の人口分布を把握できれば、チラシをどこにまけば効率的かを知ることができます。

統計データで事前に周辺情報を把握しておけば、実地調査をしたときに、どこを見ておけばよいかもわかります。実地調査を効率化できるのです。

まず物件周辺の年齢別人口や世帯数及び増減を把握するのに便利な統計情報は「J STAT MAP」です。
https://jstatmap.e-stat.go.jp/
お国のデータベースで、無料で使用することができます(ログイン必要)。
性別の人口。凄いのは男女別で5歳単位での人数を知ることができます。世帯数も当然のこと、事業者数やどのような事業所があるかもわかります。人口や世帯数増減も把握ができる優れものです。

ちなみに日本全土を東西南北ほぼ均等に区分して網の目のような形にしたものを「メッシュ」と言いますが、そのメッシュに合わせて人口や世帯数等のデータを集計したものが「メッシュ統計」になります。国勢調査や商業統計はいわゆるメッシュ統計です。この調査が反映するまでに3年ぐらいのタイムラグが発生することには注意が必要です。従って、いつも多少古いデータを見るしかなくなります。但し、概ねの傾向はつかめますし、激増や激減は不測の事態がない限りはありません。国の統計ですから、信用するに値すると思います。

人口動態もさることながら、これらの統計データで市場規模(マーケットポテンシャル)をザックリと知ることもできます。この規模が大きければ商売に有利に働きますし、小さければどんなに努力したところで商売は厳しくなるでしょう。たいてい売れないのは、その地域のマーケットが小さいことによります。

市場規模を知るためには、商業統計データを用います。その中で小売業年間販売額を目安にします。商圏の人口よりもこの小売業年間販売額の方が、その商圏の規模を表す指標になります。

まずは基本的な統計データを頭に入れてから、不動産屋へ行き、いい物件だと思ったら、自分で実査をして、完全に納得できてから契約しましょう。後悔先に立たずです。一度借りたら次は中々動けません。敷金・保証金、出ていくときには原状回復だ、半年前通告だなんだかんだとあなたにはかなり不利な条件になります。ここは慎重に動くべきです。

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