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まずはアイデアを少しでも具現化し、試作品を作ろう

スタンフォード大学にハッソ・プラットナー・デザイン研究所というものがあって、dスクールと呼ばれています。ここは多様な人たちが集まる空間として知られています。交差点を渡っている人がその真ん中で立ち止まり議論をするような場所です。交差点を訪れる人は、そこを渡るという目的を持っています。極端な話それ以外はないのですが、その人たちは人種、性別、年齢、職業と多種多様でしょう。スクールの創業者からしても「これまではオペラ歌手、人類学者、地質学者と物理学者の共同チームなどありなかった」と言っています。

このdスクールではいわゆる学位を取得することはできませんが、多様な学部の学生が学際的なイノベーションを実践できるということで、超人気のようです。

やりかたもかなりフリーです。例えば、全てのモノに車輪を付けてあって、変更したいときにレイアウトを変更できます。ホワイトボードは共有スペースに動かせるのでグループでアイデアを書き出し、壁や仕切りを変えて、使い方に合った空間づくりができます。学生は図表を描き、付箋を貼り変えていきます。そして試作品づくりのスペースでは、エンジニア、社会人学生、詩人、医者等多種多様な人たちが、何らかの試作品を作っています。これらのステップは、コラボレーションとフィードバックから解決策を生み出そうとする「デザインシンキング」のプロセスに似ています。

アイデアを話しているだけでは誰からもサポートを得られません。しかし不思議と試作品を作っていくと、みんながそれを見て問題点を指摘し、作り直しも手伝ってくれます。このdスクールではアイデアを出し合い、試作品を作り、プロセスを具体的に説明し、わかりやすい動画を製作することもあります。試作品ですし、完成品ではありません。相手に理解してもらえるレベルのもので十分なのです。試作品がありさえすれば、実際に使ってもらえそうな人から意見をもらうことができます。

起業家は誰かが何かヒントをくれることを知っています。オペラ歌手の意見も重要なのです。それぞれの声を大切にする気持ちを忘れることなく、他の人たちの視点を偏見なく受け入れましょう。dスクールではどんな人のどんな意見でも歓迎する場所を作り出しました。そして教授であっても学生であっても社会人であっても立場を台頭とします。そして積極的に会話して平等意識を高めています。日本ですと、少し有名人やお偉いさんが来るとその人に意見を出してもらって、それにみんなで賛同してしまいがちになります。活発な議論があまり行われません。

様々な経歴の人材が互いのアイデアを参考にできる環境づくりは、多様性から新しいものを生み出すのに適しています。

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